社長ブログ2020年02月29日

トップダウン

 感染症対策は弊社の専門外の分野ですが、食中毒予防も、ある意味感染症対策に関連する分野ですので、過去には給食施設の衛生検査でお世話になった病院や老健施設の現場における感染症対策の講習会でお話をさせていただいたことがありました。それを背景として、今回は新型コロナウイルスに関する話題で、私見を述べさせていただきたいと思います。

 今回の新型コロナウイルスに関する「学校休校」という国の要請、「外出自粛」という道の要請が日々話題になり、専門家や世間の人達の意見がテレビや新聞などのメディアで報道されております。安倍首相や鈴木知事のご判断については、組織の大小はあれ同じ組織の責任者として、そのご英断には相当の覚悟が必要だったろうとお察しいたします。今回の新型コロナウイルスに対しては、先ずは賛否がどうあれ行動することが必要で、拡大させないためにできることを最大限に行い、拡大を食い止めることが最優先と私は考えますので、先の二つの要請は当然の行動と考えます。どんな場面でも行動に対する賛否、発言に対する賛否は必ず起こるもので、何をやっても反対意見はあるものです。その反対意見を考慮して初動が遅れて手遅れになるくらいなら、先ずはできることから行動を起こすことが必要であろうと考えます。状況がどうあれ、感染の拡大が抑えられなければ、政府の対応、行政の対応が非難されるのです。そうであれば、非難を覚悟でトップダウンで行動を起こしたことは歓迎されべき事だと私は考えます。

 以前このブログでもご紹介したかと思いますが、弊社の行動指針として掲げているものに、私が考えたものでないのですが「改革の基本精神10箇条」というものがあります。

    ①つくり方の固定観念を捨てよ
    ②できない理由より、やる方法を考えよ
    ③いい訳をするな、まず現状を否定せよ
    ④パーフェクトを求めるな、50点でよい、すぐやれ
    ⑤誤りはすぐ直せ
    ⑥改革に金をかけるな
    ⑦困らなければ”チエ”が出ない
    ⑧”なぜ”5回、真因を追求せよ
    ⑨1人の”知識”より10人の”チエ”を
    ⑩革新は無限である

 お客様の現場改善のお手伝いをしていく中で、頭で考えて、考えて、考えて、考え続けて行動が遅れていく、という場面が良く起こります。そんな時、上記の④、⑤を説明します。つまり行動を起こさなければ何も始まらなく、現場は動いていかないのです。

 新型コロナウイルスに対する対策も、議論をして時間をかけていると手遅れになることが容易に予測できます。今回の国の要請や道の要請は「科学的な根拠」(パーフェクト)が示されなくても、先ず行動して、そのあと「誤りがあれば」(現場対応や社会的な対応への不備)、それをすぐに直す、といった行動をとることが必要で、いつまでも「前例がないことだ」という固定観念に取らわれていては、WHOが「地域別危険性評価で、世界全体を「高い」から、最高の「非常に高い」に引き上げた」という非常事態に対応しきれないと考えます。「前例」は、新たな行動を起こさなければ、いつまでも作られないものです。確かに一般市民の生活は、不自由を強いられるのは確かですが、今までに経験したことがない非常事態なのです。先の見えない不安はあるものの、初動を誤れば更にその先は見えなくなっていきます。(中国の春節の時期の国の対応や豪華客船の入港等、もっと先の初動の是非はありますが・・・)

 目に見えない小さなウイルスが引き起こした非常事態です。経済活動や日常生活にも影響が出てきています。ただ、目に見える形で街に変化が起きたり身の回りに大きな変化が表れていません。そこが、過去の大きな震災で引き起こされた非常事態とは大きな違いかと思います。でも、起きていることは同じレベルと考えると、この先強いられる日常の多少の不便は、些細なことではないかな、と私は考えます。震災の時とは違って食べ物はあります。ライフラインも確保されています。最低限の日常生活はできるのです。

 先ずは冷静に対処して、手洗いの徹底と人の集まる場所へはマスクをしていく、等、連日メディアで伝えられている基本的な対策を守り、一日でも早く終息宣言が出されることを祈るしかないですね。

この記事を書いた人:小林樹夫

所属:代表取締役 担当:皆の社長(笑)

小樽の漁師町の生まれ
人生の前半を小樽、函館で過ごし、酸いも甘いも色々経験(笑)後半の人生は、死ぬまで札幌で修行の予定。
さていよいよ50代最後の1年、来年は折り返しの年です。頑固でありながらも、いつまでも柔軟な感性を失わない、しなやかな社長=親父=おやじを目指してます❗