社長ブログ2019年09月23日

HACCPとの出逢い

 前回書いた函館の会社を7年勤めた後、30代になると、私の札幌生活が始まりました。小樽、函館と海が近くにある港町で生まれ育った私は、初めは潮の香りのない都会の生活に戸惑いながらも、今となっては25年以上(生まれた小樽での生活よりも長く)札幌市民をやっています。

 勤めた会社は大学の20年も先輩の会社で、そこで検査全般を任されました。平成6年春のことです。そして、平成7年の食品衛生法改正で総合衛生管理製造過程による認証制度が規定され、その中に初めてHACCPの考えに基づく衛生管理と言う言葉が使われました。それこそがHACCPと言う言葉との出逢いでした。さー、そこからHACCPの勉強です。当時の会社の社長と資料を集め、内容の検討をし、様々な研修会にも参加させてもらいました。結局、その中身を知るほどに、中小・零細企業の多い北海道の加工製造業の現状と衛生意識の中でのHACCPの取り組み、特に認証取得はまだ早く、それを軸に会社の方向を定めるという会社の方針に疑問を感じ、結局わがまま高じて脱サラをすることになったのでした。それから20年、当時の会社はHACCPのみならず、様々な国際認証の審査や監査のできる企業に発展しました。当時の社長の方針に間違いはなかったのですね。そして来年、やっとHACCPに基づく衛生管理が制度化されます。平成7年から数えて25年の歳月が流れました。25年かけてやっと、建物や施設にお金をかけず、HACCPの本質に迫って衛生管理をコンサルできる環境が整ったのではないかと感じています。

 30代で怖いもの知らずだった私の様々なわがままを聞き入れてくれた当時の社長にはこの場を借りて感謝の言葉を伝えたいと思います。そして、当時検査室長として様々な経験をさせてもらったことが、今の自分の会社に役に立っていることに本当に感謝いたします。世の中にHACCPという言葉が定着してくるこれからが、HACCPとの出逢いの場であった当時の会社に対する恩返しにつながる仕事ができるのではないかと感じております。

 本当にありがとうございました。

この記事を書いた人:小林樹夫

所属:代表取締役 担当:皆の社長(笑)

小樽の漁師町の生まれ
人生の前半を小樽、函館で過ごし、酸いも甘いも色々経験(笑)後半の人生は、死ぬまで札幌で修行の予定。
さていよいよ50代最後の1年、来年は折り返しの年です。頑固でありながらも、いつまでも柔軟な感性を失わない、しなやかな社長=親父=おやじを目指してます❗