社長ブログ2021年05月16日

腸管出血性大腸菌O157集団食中毒事件と食品行政

 2011年、5人が死亡したユッケ食中毒から、4月27日で10年という節目を迎えました。10年前の事件ですので記憶に残っている方も多い事件かと思います。この事件をきっかけに、国は「生食用の食肉」の規格基準と製造基準を設け、その後牛レバーの生食も禁止となりました。その翌年の2012年、8人が死亡した白菜浅漬け食中毒が、弊社のホームグランドである札幌市内で起きました。この事件のあと、国は漬物の「衛生規範」の改正を行い、原料野菜を塩素などにより殺菌する旨の規範を策定しました。但し、生食用の食肉に関しては食品衛生法、つまり法律での規制であるのに対して、漬物はあくまでも「規範」の中での規制であり、法律による制約はないのです。ですから、野菜を殺菌してなくても指導は受けますが違反にはならないのです。そもそも、生食用の食肉についても、事件の前までは「ガイドライン」による緩る~い制約がありました。それを、死亡事故を契機に法律での規制に引き上げたわけで、その意味では漬物の加工についても、また死亡事故が起きれば、法律による規格と製造の基準が設けられるかもしれませんね。

 さて、私は食品衛生行政の在り方を非難するつもりは毛頭ありませんが、もともとリスクが高い食べ物については、国主導で基準を策定することで事故を防げることは、ユッケ事件からの10年で証明されている訳ですが、死者が出ないと規格や製造の基準が改正されない現状から、もっと積極的にリスクの高い食べ物の管理基準を事前に策定する方向へシフトできないものなのでしょうかね・・・それがそもそもHACCPの考え方なのではないのか、とも考える次第です。ただ、それを事業者主導で行わせようとしているのが、6月からのHACCPの制度化なのかもしれませんね。

 食品事業者へのコロナ対策も食品衛生対策も、結局は事業者任せなのか・・・

この記事を書いた人:小林樹夫

所属:代表取締役 担当:営業・人事・総務・経理・・・会社の業務全て(笑)

小樽生まれ
人生の前半を小樽、函館で過ごし、酸いも甘いも色々経験(笑)
後半の人生は、現在札幌で修行中。
まだまだ人生の上り坂!社員と共に、日々楽しく業務に励んでいます。