社長ブログ2021年05月02日

感染症対策に対する雑感

 新型コロナウイルスによる感染症は、いつになったら終息するのかの見通しがたたず、2年目の自粛シーズンを迎える形となっております。この1年間、マスクの是非が問われ、最近はマスクの素材の是非が問われ、マスクをしない者に悪者のレッテルを貼り、集団から排除しようとする風潮さえ感じられ、なんか太平洋戦争前(私は産まれていませんが(笑))の「非国民」的扱いを受けるような世の中に、なんとなく違和感を感じつつも、やはり集団生活の中では一人の不注意が感染を広げることも事実ではあるので、マスクの着用はコロナ過での新生活スタイルとして定着するのは、コロナウイルスの性質とその感染経路を踏まえた上でも至極当たり前の動きだと思います。

 弊社が関わる食品衛生の業界では、食中毒予防対策として、その原因物質の性質と汚染経路・感染経路を知ることはとても重要なことで、汚染経路・感染経路を経てば事故は未然に防げます。その手段がHACCPに基づく衛生管理であり、各製造工程・調理工程のどこで汚染・感染が起き、そしてどうやれば汚染・感染を遮断できるか?を理解して行動することが食中毒予防となるわけです。

 食品を介して体調不良を引き起こすことを「食中毒」と呼び、人を介して体調不良を引き起こすことを「感染症」と呼びますが、そこに介在するのは微生物や汚染物質であることを考えると、その対策は全く同じと考えます。ですから、感染症予防対策としては、その原因物質の性質はどのようなもので、人の行動のどこで感染が引き起こされているか、を知り、その行動を抑制すれば感染は防げるはずです。

 さて、新型コロナウイルス。昨年からワイドショウでも連日取り上げられてきておりますので、国民全員が専門家になっているのではないか、と思えるほどの情報量ですが、不安を駆り立てる情報ばかりが増え、人々は恐怖のあまり、集団の論理から逸脱したものに対して過剰な行動にでる風潮が、先に書いたような違和感に繋がるのだと思います。新型コロナウイルスの感染経路は飛沫です。皮膚からにじみ出てきたり、人の便から感染するものではありません。ですから飛沫を防げば良いわけで、その意味でマスクは非常に理にかなった感染対策だと思います。そしてその素材。最近は不織布マスクのみを推奨する方向に世間は動いていますが、私は妙な違和感を感じます。布、ウレタン、不織布、それぞれに素材の特徴があります。様々な実験データを見ても、そりゃ当たり前だよね、という結果ばかりです。ですから、これが一番吸い込み量、吐き出し量が低いと評価を下し、結果一つの素材のみを推奨するというのは偏っていやしないか?と思うのです。吐き出す側も、吸い込む側もマスクを着用していれば、マスクにより吐き出し量が減り、吐き出し量が減れば更にマスクにより吸い込み量が減るわけで、その相乗効果についてのコメントはあまり重要視されていないと感じます。不織布の推奨は、不織布マスクのメーカーには恩恵となりその会社の売上にはプラスにつながるのでしょうが、一番は国民生活を守ることでは?と思います。皮膚に触れるマスクです。不織布での肌荒れも大きな問題では、と思うのです。昨年政府が配布したのは布マスクだったのに・・・・

この記事を書いた人:小林樹夫

所属:代表取締役 担当:皆の社長(笑)

小樽の漁師町の生まれ
人生の前半を小樽、函館で過ごし、酸いも甘いも色々経験(笑)後半の人生は、死ぬまで札幌で修行の予定。
さていよいよ50代最後の1年、来年は折り返しの年です。頑固でありながらも、いつまでも柔軟な感性を失わない、しなやかな社長=親父=おやじを目指してます❗